梅棒EXTRAシリーズ「ウチの親父が最強」を観ました。最高だった。今まで観た舞台の中で一番かもしれない。あれからずっと一文字くんに恋をしています。感想です。ネタバレを含みます。セトリの話もしますのでご了承ください。
ノンバーバルという新しい世界
梅棒とは……
ストーリー性の有る演劇的な世界観をジャズダンスとJ-POPで創り上げる、エンタテインメント集団。 「多くのお客様が感情移入し、共感、感動できるパフォーマンス」を信条に、「劇場型ダンスエンタテインメント」を提供。
公式サイトより引用
ノンバーバルとは「非言語」。顔・表情・髪型・服装・仕草・態度などで表現する。そもそも演劇自体を観るようになったばかりの自分にとっては未知の世界だった。わたしは舞台を観に行く際に予習なしで行く方が楽しめるタイプなのでな~~んにも知らない状態で観劇。その結果、衝撃オブ衝撃の忘れられない体験ができた。
ダンスの楽しさ、身体表現の大切さを知る
曲によっては手拍子があったけれど、舞台でもコンサートでも「こんなに自然に一所懸命に手拍子したことってある????」ってくらいにナチュラルに手拍子をしていた。恥ずかしさとか全くなく、とにかく楽しくて身体が動いていた。普段は手拍子すらテレテレしちゃう引っ込み思案だけど、本当に楽しくて一所懸命に手を叩いた。
ダンスに対する価値観がガラッと変わった作品だった。わたしは典型的な日本人で、ダンスも感情表現も恥ずかしくて躊躇してしまう引っ込み思案で奥手でトロい人間だったしダンスとは無縁の人生だった。自分で踊ることなんて絶対にできないし見ることすら戸惑ってしまうような、身体表現とは無縁の生活だった。
自分の感情を表に出すことが怖かったし恥ずかしかった。わたしにとって身体表現は隠すべきものだった。でもそんなことはなかった。言葉無しに、身体だけで、こんなにも感情を表現できる。同時に、感情を表現することの大切さも実感した。人の感情は、こんなにも他人の感情を揺さぶることができる。ジャンルはダンスではあるけれど、これは芝居。身体表現による芝居。
一文字くんに恋して
オラついてる推し、最高だった。いつもあんなにニコニコしてるのに、一文字くんはオラついてるの????ってなった。今までも推しのクールな役は見てきたけれど、闇は抱えつつも正義感で溢れていたり、勝利に向かって静かに熱く心を燃やしているような役のイメージだったので、一文字くんのような、(間違ったことは大嫌いだけども)ワルの部分が占めている、性格が荒々しくてオラついててスカしてるようなクール役を目の当たりにして、自分の新たな扉が開いたのを感じた。オラついてる(何回言うの)推し、完全にハマった。もっとオラオラした役が観たい。
最初スカしてんのがやばい。ああワルになりたかったんだな。最初あんなにスカしてオラついてるのに、後半あんなにニコニコしてるのもやばい。子が産まれるときに尋常じゃないくらいにガクガク震えてて白目剥いてんだろ!?ってレベルでブルッてたのがほんと笑った。オラつき一文字くんの唯一のギャグなのでは!?と思った。今人さんのインタビューでも言っていたけど、一文字くんは一番ふざけちゃいけない役だったから最後に思いっきりふざけていて、アー……(語彙力を失う)
普段はあんなにニコニコしている人だしウチパパの終盤はあんなにあったかい表情をしているのに、最初はすごい冷たい顔をしてる。スカしてるというか無感情なのか。その顔が美しすぎた。切れ味が良すぎる。造形美。朝加圭一郎のときも思ったけど(唐突にルパパト)、造形美って、真剣な表情のときにこそ美しいと感じるんだなあと。
ソロダンスのシーン、良すぎて記憶が飛んでいる。脳がめちゃめちゃ喜んでたのは覚えてる。一文字くん、まちがいさがしの間違いの方に生まれてきたような気がしていたのか……でも確かに、この人生じゃなかった(正解の方)ら、あられちゃんには出会えなかったのかと思うと苦しい……。ワルになりたいとか言うけど、そもそものあられちゃんとの出会いのきっかけは「痴漢を撃退」じゃんかよ……良い子じゃん……まあ荒々しいキック入れてたけど……良い子だった……今までワルの世界にいて、愛とかなかったのかもしれないしだからこそのあの冷たい目だったのかもしれないけど、あられちゃんに出会って、真っ直ぐ見つめられて愛を向けられて、一文字くんの冷たい心も溶けていったのかと思うともうもうもう……推しの感情の爆発を感じて凄かった。
とにかく脚が長すぎる。あんな長いのにそんな高度なステップ踏んで、絡まないのか???って思った(は?)。頭身が……手足が長すぎた。スタイルが良すぎる。好きしか浮かばない。このスタイルは本当に生まれ持ったギフトだと毎回思う。もちろん本人の努力もあるけど、ほんとにこれは……一般人離れした……こんなに背格好が好きだと思った人は他にいない。立っているだけでサマになるのに、動いていてもサマになる。少女漫画から飛び出してきたような体型。ありがとうございます。脚が長すぎて、ひっくり返ったときの開脚の長さといったら。
何度か出てきたキックの打点の高さ、美しさ。初登場でいきなりキックをキメたところは良すぎて息が止まったし顔が真っ赤になった←
すいーつにいちゃん
推しのSNSにたびたび登場していた「すいーつにいちゃん」こと野田裕貴さん。最初のトーク部分(現在のしぐれお兄さん)が可愛くて可愛くて一瞬で心を奪われた。そのあとずっとしぐれを目で追っている自分がいた……。
終盤でおじいちゃん(雲水さん)が覚醒したシーン、気付いたときには服を脱いでた。て、鉄棒~~~~~~~~!と思ったけど、後で調べたら上西隆史さん、鉄棒ダンスユニットを結成しているらしい。本業か……すごい技を観てしまったな。
EXITすごい似てた←
スターライトパレード
余談ですがわたしはセカオワにドハマりしていた時期があり、その名残(?)で、スターライトパレードを聴くと勝手に泣くという稀有な体質になっていた(???)。なので2曲目にかかったときはイントロの時点で涙腺が緩んでいたのだけれど、ダンスのあまりの美しさに冒頭でわんわん泣いた。
まとめ
完全に語彙力を失っているけど、ほんと推しを応援していて良かったって思える舞台でした。
伊藤今人&多和田任益に直撃~梅棒の出世作『ウチの親父が最強』が2019年秋、新たによみがえる! #伊藤今人 #多和田任益 #梅棒 #ウチの親父が最強 #梅棒EXTRA #ウチパパ https://t.co/OpPGSeH3pW pic.twitter.com/41MTPS9Vrm
— SPICE[舞台情報メディア]/e+ (@spice_stage) September 6, 2019
このインタビューで今人さんがお話されています。
絶対に面白くする自信があります。客演をただのゲストとしてではなく生かしてファンの方々にお返しすることをプライドとして持っているので、多和田くんをちゃんと作品に生かしたい。フカヒレの話をしましたが、フカヒレ目当てで来た人たちに「この店の飯は旨かったね。そういえばフカヒレも美味しかったね」と後で気が付いてもらうような生かし方ですね。
もう本当にありがたい。まさに推しの良さが最大限に発揮された舞台でした。最高。幸せ。わたしの推しってこんなにも素晴らしかったのねと思ったし、推しを通して今まで知らなかった世界を知ることができました。
推しが梅棒さんの舞台出演を切望するきっかけとなった舞台について「終わったあとにアトラクションに乗ったような気持ちになって大興奮しました」と言っていて、今回のウチパパもほんとそれって思った。わたし的にディズニーランドだったんだよね、推しが「何回も観てほしい」って言っていたのが分かる。美しくて楽しいパレードを観ているようでした。あっという間の時間で、目が足らなくて、そのテンションが、雰囲気が、空間が好きでした。
もっともっと素晴らしい舞台だったのに自分の語彙力と文章力のせいで全然伝わらないのがつらい。もっと書きたいことはたくさんあるのに。すんごく良かったのに。とにかく観てほしい……
ウチパパを観て、自分の人生観が変わりました。ひとつの作品に触れて、こんなに自分の価値観に変化が起きることは今までなかったです。感情表現の大切さに気付かせてくれた梅棒さんに感謝です。